お知らせ
ただいま、たいへん多くのお客様からご依頼いただいており、有り難いと感じております。
他方で、弁護士ひとりで全ての事件処理にあたっているため、時間と労力の割り振りにも自ずと限界があるのも悩ましいところです。
また、弁護士登録から10年以上が経過し、ある程度、ご依頼が集中する分野や私が得意とする分野、他の弁護士と比して優位に立てる分野というのが見えてきたように感じます。
取扱業務をそのような分野により集中させることがお客様にとっても有益であると考え、今後の取扱業務を
・離婚、遺言相続、成年後見等の家事事件
・交通事故事件
・労働事件
・中小企業法務
・不動産、金銭貸借等の民事(訴訟)事件
とすることといたしました。
債務整理事件、行政事件、医療過誤事件につきましては、当面の間、新規受任を見合わせることと致します。
何卒ご了解くださいますようお願いいたします。
年末は12月27日まで営業、年始は1月6日(月)から営業いたします。
(年始最初の週は会合や出張が多いため、ご予約が取りづらいかも知れません。)
相談ご希望の方はお問い合わせください。
来年もよろしくお願い申し上げます。
「民法(家族法)の一部改正」
少し前に報道されていた法改正について、いくつかの点を取り上げたいと思います。
なお、共同親権については今回は取り上げません。
余談ですが、「親権」という法概念自体、やや百家争鳴ともいうべき状況にあり、「親権とはどんな権利(義務)か」について、その性質や外延等について大方の意見の一致があるとは言い難いところです。
そもそも「権利」のカテゴリーに入れていいのかどうかさえ必ずしも明確ではありません。
これが「債権」の話であれば、「債務者に対して一定の給付を求めることができる権利」ということで異論を唱える法律家はいません。
権利が義務と表裏一体という性質自体、法体系の中では相当異質なものです。
さて、改正法の中で実務的に大きな変更と言えるのが以下の点です。
①養育費債権に一般の先取特権が付与される。
先取特権(さきどりとっけん)は説明すると長くなるので、要するに「養育費に強い保護が与えられた」と思っていただければ結構です。
②法定養育費制度
離婚の際に協議(当事者間の合意、公正証書等)をしていない場合にも、離婚日から法律上当然に養育費請求権が発生することになります。
これまでは実務上、請求(調停申立等)して初めて具体的に養育費請求権が発生するという運用がほとんどでしたが、改正法施行後は従来よりも容易に養育費請求が可能になります。
③財産分与の請求期間等
改正前民法では離婚後2年という期限がありましたが、5年に伸長されました。とはいえ、時間が経つにつれて証拠も記憶も散逸してしまうため、請求するならば早いに越したことはありません。
また、財産分与は条文上の手掛かりの少なさも相俟って、具体的な算定方法の定説のようなものが少なかったのですが、考慮要素がある程度詳細になりました。
留意するとしたら、「婚姻中の生活水準」や「各当事者の年齢、心身の状況、職業及び収入」という要素が明記されたことでしょう。
従来もいわゆる扶養的財産分与というものが概念としては認められていたものの、あくまで副次的、二次的な要素として背後に隠れることが多く、「原則は清算的財産分与」という考えが支配的だったと思います。
上記下線部のような、清算とは直接関係ない扶養的要素が明記されたことで、従前よりも財産分与の内容や範囲が拡充されることが期待されます。
執行法などに関しても重要な改正がありますが、また別の機会にします。
改正法の公布が令和6年5月24日で、その2年以内に施行されることになります。
以下の省庁URLに改正法の概要がまとめられています。
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/173f965f-e349-404f-bb67-3dfec8ec07d1/1954be6d/20240729_councils_shingikai_hinkon_hitorioya_173f965f_05.pdf